美容の都市伝説3つの真相は?「オーガニック化粧品はやさしい」「オロナインパックが肌にいい」「スカルプシャンプーは画期的」!?

次から次へと新たな効能が開発され販売される美容商品。目にする機会が多ければ、なんとなく「……そうなんだ」と思って買うけれど、実際、その効果のほどは? そこで編集部が独断と偏見で選んだ美容にまつわる3つの素朴な疑問を、美容皮膚科医の西池英里子医師(銀座ソラリアクリニック院長)に聞きました。

◆「オーガニック化粧品は体にやさしい」は本当?

―オーガニック化粧品とそうでない化粧品、それぞれのちがいは?

次々と「オーガニック化粧品」があらわれ、自然派でどれもパッケージも魅力的ですが、実際の効果がどうなのかを尋ねる方も増えています。

オーガニックの化粧品とは、自然由来の成分を用い、化学合成した成分をまったく使用しない、または少量しか使用していない化粧品のことを言います。花や草木のよい香りがするのも特徴です。

化学的に美容成分が合成される以前は、花びらや草木、果実、種子のオイルなどを利用し、肌を整える方法が主流でした。蜂蜜、レモン、どくだみ、へちまなどから手作りして、古くは誰もがオーガニック化粧品を用いていたのです。

化学的に美容成分を合成できるようになってからは、皮膚組織や皮膚細胞の研究から、皮膚に必要とされる成分や、美肌によい成分を高濃度に配合した化粧品が製造されるようになりました。

現在、オーガニック化粧品に定められた基準はなく、抽出植物の土壌から無農薬で管理するほど徹底した製品もあれば、主成分だけが自然由来で、添加物を含んでいるものもあります。低刺激なオーガニック化粧品に魅力を感じる人は、さらに添加物の有無や自然や環境へのこだわりを理解して使用するとよいでしょう。

オーガニック化粧品は低刺激で肌にやさしく、敏感肌でも使いやすいことは確かですが、最近ではそうでない化粧品でも、低刺激で敏感肌でも使いやすい製品が増えていることもまた確かです。

どちらを選ぶかは、自然派か、科学的に美肌を追及する派か、という感じですが、強いこだわりがない場合は、ときどき自然のエナジーやよい香りを楽しめるオーガニック化粧品を使ったり、気になる部分には最先端の美容成分配合の美容液を使ったり、というように、自分の肌に合うものを、どちらも用いていくのがよいでしょう。

◆「オロナインパックは効果がある」は本当?

―オロナインで肌をパックすると肌にいいという噂がありますが。

ちまたで話題になったオロナインパック。大塚製薬のあの“オロナインH軟膏”(以下、オロナイン)を皮膚に塗って、サランラップをかけて、しばらくしてから洗い流したり、そのあとさらに、剥がすタイプの毛穴パックを行ったりするもので、肌がつるつるになる、毛穴の角栓がたくさんとれると、美容ブログなどに書かれて広がったようです。

オロナインの有効成分は、「クロルヘキシジングルコン酸塩液(20%)」という医薬用殺菌薬です。口腔のうがい液や、病院での消毒に主に用いられる成分と同じで、ひとことでいうと「消毒薬」が主成分です。

そのほか、成分を乳化するための界面活性剤が多く使用されています。これは主にシャンプーなどに使用される成分。また化粧品のように使い心地をよくするための添加剤や、香りづけがされています。

それらの成分から考えると、オロナインパックで一時的に肌がつるつるに感じられるのは、含まれる界面活性剤のせいでしょう。また消毒薬が有効成分のオロナインパックを続ければ、肌の乾燥や皮膚炎を起こす可能性もあります。続けて毛穴パックを行うことで、より毛穴が開き、皮膚のきめが粗くなることも考えられます。

実際に、噂を信じて繰り返してしまい、毛穴が開いてしまった人や、肌が荒れてしまい皮膚科に行く人もいるようです。

オロナインはごく軽度のやけど、傷に効果を有する家庭用薬品であり、それに「安価な美肌効果」を見出すのは無理がありそうです。大切なお肌のために、用法を守って正しく使いましょう。

※有効成分(1g中) クロルヘキシジングルコン酸塩液(20%)10mg
※添加物 ラウロマクロゴール、ポリソルベート80、硫酸Al/K、マクロゴール、グリセリン、オリブ油、ステアリルアルコール、サラシミツロウ、ワセリン、自己乳化型ステアリン酸グリセリル、香料、精製水

◆スカルプシャンプーが話題になった訳は?

―話題性も高く、今までのシャンプーに比べメリットは?

まず、スカルプシャンプーと通常のシャンプーのちがいについては、従来のシャンプーは、主に髪のキューティクルを保護し、脂分を洗浄し、ツヤツヤ、さらさらなど「髪を美しく見せることを目的に設計」されています。それによって、皮脂の洗浄力がやや高すぎたり、毛髪の美しいツヤを出す成分が頭皮や毛穴に対しては、あまりやさしくない場合もあります。

それに対し、スカルプシャンプーは、「頭皮や毛穴の環境改善を目的に設計された」シャンプーです。皮脂をとりすぎず、毛髪の土壌である頭皮や毛穴の環境を改善し、フケやかゆみ、脂漏性湿疹、抜け毛や薄毛などを予防する効果が高く、頭皮のトラブルを改善する効果があります。頭皮のトラブルを感じている方には、少し高価でも使い続ける価値は十分にあるでしょう。

しかし、頭皮や頭髪の悩みに合ったシャンプー選びも重要ですが、洗い方のほうがより重要とも言えます。

熱すぎない、ややぬるめのお湯を使って、頭皮を痛めないように指の腹でマッサージするよう丁寧に洗えば、毛穴の汚れを洗浄するだけでなく、頭皮の血行もよくなります。また十分に洗い流すことも重要です。シャワーを頭頂部や後頭部、髪のわけ目にやさしく当てるようにして、いつもより少し長めに洗い流すようにしてみてください。
(聞き手:小池直穂、三谷香織)

監修:西池英里子

大阪医科大学卒業。厚生労働省認定麻酔科標榜医、認定産業医。日本抗加齢医学会 正会員。麻酔科医を経た後、元日本美容外科学会会長が診療するさかえクリニックにて美容医療を修得。大手美容クリニックなどで活躍の後、2013年、ヘッドスパとエステサロンを併設する銀座ソラリアクリニックを開設。再生医療、美容医療、リラックスを融合させた診療を行い、銀座ならではのエレガントな空間でゆったりと最新の美容医療を受けられる。クリニックが開発するオリジナルの基礎化粧品、美容サプリメント、美容成分を配合したスイーツも好評。銀座ソラリアクリニックHP http://www.ginza-solaria.com/index.html

取材協力:En女医会
En女医会は全国で150人以上の女性医師が参加している、女医が医師としての仕事をしながら、プライベートも社会貢献も楽しみながら活動しようという会です。定期的な会合で、会員同士の親睦を深めるとともに、ボランティア活動や、医療知識や経験を活かしてさまざまな企業との商品開発を行い、利益の一部を寄付したり、雑誌やテレビ、ラジオ等に出演して健康や美容についてよりよい情報を発信したりしております。

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